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伊藤 照彦 写真集
六本木六丁目残影
-あの家並 あの坂道 1992-2000-


¥1,890(消費税込)
200mm×220mm (Lサイズ・72頁・カラー)
送料¥290
港区六本木六丁目は、表通りを一歩入ると騒音もかき消えてしまうほど静かだった。なかなか趣のある場所が多く、特にテレビ朝日通りから玄磧坂を下りてゆく道が風情があって気に入った散歩コースであった。
ここは谷間に住宅地が形成されていた。道路は狭く、段差があるために緊急自動車が入れず防災上の問題があった。それを解消したのが「市街地再開発」という手法である。住民の合意形成を図るのに、それなりの時間がかかったが、問題をひとつひとつクリアして誕生したのが「六本木ヒルズ」である。“住む・働く・遊ぶ”が揃った21世紀初頭にふさわしい街ができた。ハイグレードな店舗が並びアッという間に都心の新名所になり、訪れる人の列が絶えない。
本文の写真の数々は、季節や行事に関係なく思いつくままに並べた。全てが脳裏に焼きついているカットばかりである。その中のひとつに忘れられない風景がある。本工事開始直前の春のことであった。偶然通りかかった時に工事塀囲いの上にわずかに頭を覗かせている毛利池の桜を見てしまったのである。満開であった。年に一度の最後の晴れ姿を誰かに見せたかったのだろう。どこか悲しそうで、いじらしかった。
著者略歴
伊藤 照彦
(いとう てるひこ)
1939年 (昭和14年)12月24日生まれ。
葛飾区柴又が故郷。
1999年 テレビ朝日を定年退職。
現在フリー。多摩市在住。

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